短編

□愛妻弁当??
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ゾンビ襲撃を片付けた後のお話。



「おじさん これ お弁当作ったの よかったら食べて」


と可愛らしい少女が、真島にハートのナフキンに包んだお弁当を渡す。


「お…おぉ…」


真島は、少し戸惑いつつもお弁当を受け取る。
そして隣に座り、これはね〜と説明しながら真島にお弁当を食べさす。


それを見ていた中国帰りの冴島は、慌てて真島の傍へ行き


ゴンッと頭を殴る


「きゃ! ! おじさ大丈夫?」


少女は、真島の頭を撫でる。
殴られた真島は冴島に近づき


「な〜に さらすんじゃ! ! このぼけが〜! !」


首から提げていた『安全第一』のドカヘルを冴島に投げる。


投げるといっても軽くではなく、おもいっきりである。


「兄弟! ! こんな小さな子までたらし込んで! ! 恥ずかしいとおもわんのか! !」


冴島が興奮して言い、それを聞いた真島は、ぶっと噴出す。


「アホか そんな事するワケないやんか この子はワシがゾンビから助けたった子や なんや知らんけど えらい懐かれてな」


「そうよおじさんに 謝ってよ! !」


と憤慨している小さな女の子…
冴島はそうなんか…と呟き


「そりゃ…えらいスマンかったな」


と謝る冴島。


「ほれここは危ないで もう弁当も食ったんやから 家帰り」


うん と少女は真島から殻になったお弁当を受け取り、真島に しゃがんでと云う。


真島は「?」 になりながら 少女の前にしゃがむ その時 頬に柔らかいものが当たった。


「じゃ…またくるね おじさん」


可愛く手を振りながら走り去っていく
冴島は驚いて、後ずさる。


真島は頬を触り


「今時の小学生は大胆なんやな〜」


とぽつり…


「へ〜 よかったですね 真島さん」


真島は声をする方に顔を向けると
お弁当を持ってきていた名前がいた。


「じゃ…これは入りませんね 西田さんあたりに
あけてきます」


「わっわっわっ 待って 待って 食うから 食べるから〜」


その姿をまた呆れたように冴島は見る。


「あほらし…帰ろ…」


中国土産のパンダの木彫りを置いて…

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