夜に逢いましょう

□真島家誕生
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「では…退院おめでとうございます 姐さん」


構成員の者が、名前の退院を迎えに来たのだった。


名前は一人でいや赤ん坊の航平と帰るつもりだったので、黒塗りの車が病院の正面に着いていた。


「あ…はい えっと…」


少し戸惑いつつ、真島組の構成員が開いている車の後部座席に腰を落とし、名前はぎょっとした


この車の中には似つかわしくない、チャイルドシートたるものが、あったからだ。。。


運転席に戻った、組員に名前は聞いた。


「あの…これ…」


構成員は、あぁ…と言い、少し笑いながら


「親父が昨日買ってきたんですよ 必死に今日の朝つけてましたよ 俺らが着けると言ったんですが 自分で着けるとか言ってもう 可笑しくって」


と肩を震わせた構成員が、慌てて 親父には内緒で! と言ったので名前頷いた。


航平は、しっかりと真島が買って着けたチャイルドシートですやすや寝息を立てていた。


名前はすりすりとチャイルドシートを触り、真島の気持ちが嬉しかった。


「…ありがとう 吾朗さん」










「では これで俺は失礼します」


「はい ありがとうございました ご苦労様」


構成員は、頭を下げ出て行った。
名前は、航平が待つリビングへと行き
だっこした瞬間に、玄関が開きドダドタと足音がし、廊下からリビングにつづくドアが開く。


「名前! ! ! 」


「吾朗さん…どうしたんですか?」


真島の声でびっくりした航平が泣き出した。


「おぉ〜すまんな航平」


真島は航平を抱く。
名前はそんな真島を見て


「新しく真島家が誕生したね」


「せやな しっかり頼むでおかあちゃん」


真島は、航平を抱きしめながら名前に口付けを落とす。


「あっそうだ 吾朗さん 車にチャイルドシート
ありがとうございました」


真島はニカッと笑い イヒヒヒヒと笑い


「気に入ったか? 航平は」


名前は頷き


「はい とっても 座ったらすぐ 眠っちゃいましたよ」


ほーかと喜ぶ父親の顔した真島が居た。
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