I will miss you
□I will miss you
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名前は、今日の遅刻のペナルティーで雑務をかせられ、居残り残業をしていた。
「ふぅ〜…これで最後の入力っと」
パソコンに今日のお客様の事を書き込み電源を切り
朝一番オープン前のお客様を思い出す。
「冴島組って 確か最近できた組よね…まぁ
私には関係ないけど…でもあの人やくざには見えなかったなぁ…」
そして帰る支度をし、店に鍵をかけて店を後にした。
店を出たらもう外は真っ暗だ。
名前は、空を見上げ白い息を吐く。
「わー全然 星が見えない さすが神室町…」
そして電車に乗るため駅を目指し歩いていくと
天下一通りに差し掛かる。
そこに今日オープン前に居た冴島がいた。
名前は、通り過ぎやりすごす。
が、冴島はぶつぶつ今日買った携帯を持ち大きな体を丸くして言っていた。
「ん? これ 電話ってどうかけるんや? こうか?
ちゃうな…こうか?」
と手当たりしだいに触って難しい顔をする。名前は振り返り、冴島に近づく。
「こんばんは 冴島さん」
冴島は、手に持っているもので必死だったが声を掛けられた方を向いた。
「…おぉ なんや携帯屋のねーちゃんやないか」
___携帯屋って…____
心の中で毒づきながら、微笑む。
「お困りですか?」
冴島は、あぁ…と言い、携帯を見せる。
「どうやって電話かけてええか 分からんねん
わしには難しすぎる」
その困った顔を見た名前は、ふふふと笑う。
「慣れてらっしゃらないと 少し困りますものね
良かったら 教えましょうか?」
名前は手を出し、携帯を貰う。
「お電話するときは ここをこう…するんです」
ねっ と 冴島を見る。
「……そ そうかわかった ありがとう 悪かったな」
「いいえ もし分からないことがあったらいつでもいらしてくださいね」
では、失礼します。と挨拶をし冴島から離れると
「なぁ! ! お礼や 美味いもん食わしたる」
いつになく必死な自分に驚く冴島。
___なんでこないに 必死になってるんやろ?わし…___
「え…でも ただ教えたくらいで お礼なんて…」
少し、戸惑いう。
「ええやんか それともこんな極道モンと関わり持ちたぁないか?」
名前は、ぶんぶんと首を振り
「そんな! ! どんなお仕事をされていても私はそんな事おもいません」
そーかと優しく名前に微笑み
頭を撫でる。
「ほな 行こうや ええな?」
名前は、なぜか撫でられた頭が熱を持った気がしたがそれを払いのけるために、頷いた。