ただただ逢いたい
□番外編 〜お誕生日〜
2ページ/5ページ
「これなんてどうですか?」
「う〜ん…兄弟には地味すぎやないか?」
「地味…」
冴島の首元に真島のプレゼントを当てる名無しさんはがっくりと首を落とす。
「いっ いやあんたの趣味は悪くないで?
せやけど兄弟はもっと派手好きというか…あのパイソン柄みてわかるやろ?」
あせった冴島は、フォローをする。
__なんでこないな事せなあかんねや…___
冴島にとって久々のオフが真島のプレゼント選びのお手伝いとは…なんとも不幸なのか
「あははは 確かにアレはすごいですね〜」
名無しさんは、真島の普段の格好を思い出し
店内で大きく笑った。
それを見ていた店員が
「プレゼントですか?」
「ええ そうなんです」
「素敵な旦那様ですものね 旦那様にはコレなんて良いのでは?」
と店員が、もう一本ネクタイを持ってきた。
慌てて名無しさんは訂正する
「違いますよ 私達夫婦じゃないし冴島さんのプレゼントではないんです」
店員はすかさず頭を下げ謝った。
「けど 店員さんが持ってるの真島さんに似合いそう…」
そのネクタイは、店員によると柔らかいがべびの皮で作られており真島にぴったりの物だった。
色も3色あった。
黒、茶、黄色
「やっぱり真島さんといえば…黄色?う〜んでも黒っていうのもでも茶色も…」
と悩んでいたら
「どれ選んでも兄弟は嬉しいと思うで?」
そう言われた名無しさんは微笑み
決めた。
「やっぱりコレ 真島さんといったら黄色! ! でも黒も一緒に コレ2本と…あのネクタイピンとかありますか?」
「ございますけど…このネクタイにはネクタイピンはちょっと…」
「いえコレにではなくて 他に」
「そういう事でしたら こちらなのどはいかがでしょうか? 落ち着いた感じで」
「しゃ…コレと一緒に」
と店員に渡すと冴島がコソコソと言う。
「おいここ けっこうするで? いけんるんか?」
「大丈夫ですよ? 大人にはカードと言う強い味方がいるんです」
すちゃっと 冴島に名無しさんはカードを見せた。