青春ライン
□第二話
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朝、やっぱ眠い…
もうこれは一生変わらんと思うわ。
今までの生活とかやなく、性質や性質。
寝ぼけ頭で適当なことを考えながら、飴を舐める。
すると、前方に早坂を見つけた。
『お?早坂ー、どこ行くん?』
「あ?…向井か。ちょっと便所に…
「マイ フレンド 早坂くん&陸!!」
…っ!」
早坂が答えようとした瞬間、これまた朝からハイテンションな真冬がやってきた。
……気付いとるか、真冬……早坂、めっちゃ引いとるで…ま、気付いてへんわな。
「こっち寄るんじゃねーーーーーーーーっ!!友達でもねぇし!!!」
「わぁっ!ツンデレ!!」
『多分それツンデレて言わんと思うで。』
真冬…思いっきり拒否されとんのに、お前のポジティブさには乾杯や。
「『は?佐伯鷹臣について調べたい?』」
やって来た屋上で、2人に飴玉を差し出しながら話を聞く。
つか、真冬お前…不良やったん隠しとるんやなかったんか、座り方からしてアウトやないか。
相手が早坂やから気付かれてへんみたいやけど。
「うん。主に出身地とか家族構成とかプロフィールを。」
「んなもん本人に聞けよ。」
早坂のもっともな言葉に真冬は考え込む。
その時、隣からひっ、という声が聞こえてきた。
ふと、そっちに視線を向けたら早坂の怯えた顔…ああ、真冬目つき悪うなっとるからな。
……ほんまや、意識したら怖いな、顔。
『…まぁでも、佐伯相手に直接聞いても答えてくれるとは思えんがなぁ…』
「だよねぇ…」
俺の言葉にうーん、と考え出した真冬。
……何かめんどくさなってきたな。
いきなり佐伯について知りたいとか…そや、何でいきなり知りたいんや?
何となしに浮んだ疑問について、悶々と考える。
すると、いきなり弾んだ声が聞こえてきた。
「いやっ!乗りかかった船だ。協力するぜ。」
「(おぉ…友情だね!!早坂くん!!)」
「(お前の男らしさに感動したぜ)」
あ、あかん。考え事にしとって話についていけへん…
けど、何でやろ……2人がすれ違っとんは分かるわ。
「よしっ!じゃあ早速行こう!!」
「おう!…何やってんだよ、行くぞ向井。」
『…え、俺も?』
いやな予感しかせえへんのやけど…
できれば行きたくない…とか言い出せんな、この雰囲気。
どんどん盛り上がっている2人の後を追っていった。
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