BLEACH中編

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今回の見回りは下位席官二人と平隊士二人。

流魂街について暫く歩くと潰れた家を発見した。

『潰されてすぐだ…。』
「まだ近くにいるのでしょうか。」
『うん、近くにいる。気をつけて。』

なんだか騒がしいな。

どこだ。

速く姿を…

『あ、来る。警戒して!』
下位席官の二人が刀を抜いた。

と、突然虚が現れた。

『大丈夫!そんなに強くない!』
隊士の背中を一つ押すとしっかり斬りかかっていった。

また今度稽古つけてあげよう。

さすがにごく普通の虚に四人は余裕だったか。

すぐに虚は倒されて消えていった。

でもまだ他にもいるはず。
たぶんあと二体くらいはいる。

『気を抜かないで!まだい…後ろっ!!』

突然さっきの隊士の後ろに二体の虚が現れた。
なかなかのサイズだ。

隊士が反応出来る速度じゃないことは一目瞭然で。

何かを考える前に飛び出していた。

「蘭乃副隊長…!!」

ダメだ。
私一人だったら楽に倒せるんだけど。
今は二体同時に抑えないと、後ろの隊士が狙われる…。

『縛道の六十一、六杖拘牢!!』

虚を一体捕縛した瞬間、後ろから襲いかかるもう一体。

やばい、間に合わない。

『っ……!!』

日頃の修行の成果か、虚の爪が背中を掠る程度ですんだ。

そして正面から一刀両断。

縛っておいた虚は部下たちによって斬られていた。


「蘭乃副隊長、お怪我は!」
『大丈夫。そっちこそ何もなかった?』
「はい!あの、ありがとうございました!助けて頂いて…。」
『助けるなんて当たり前でしょう?その為に引率してるんだから。』

どうやらその隊士くんは虚が自分の後ろに現れたにも関わらず、どうにも出来なかったことを気にしているらしい。

『ま、いきなり背後からいきなり出てきた虚を瞬殺出来るんだったら君は一桁の席官になれるよ。』

私の立場も危うい、なんて笑うと少し明るい顔をしてくれた。

背中が痛むのは気にしないでおこう。
後ろに部下を背負おうが、たかが虚二体で怪我するなんて副隊長として恥ずかしすぎる。


それからすぐに瀞霊廷に帰った。

自分は少し抜けるからと席官を1人、平子隊長へ報告にいかせる。

私は痺れだした上半身を何とか隠して技局へと向かった。



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