青風と七武海

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白ひげ海賊団に飛ばされてから3日目、私は懐かしく悲しい夢を見ていた。

優しい両親の笑顔、村の人たちの笑顔。
消えてゆく時は一瞬で、何も伝えられなかったのが悔しかった。

夢だと分かっているから、燃える家を目の前に早く醒めろと諦め混じりで願った。
ふと肩に手を置かれて振り返ったら顔のぼやけた男の人が立っていた。

どうして顔が分からないのだろう。
そうだ、この時私は泣いていて男の人の顔を見ていないから夢にも出てこないんだ。

顔のぼやけた男の人は私の肩を一層強く掴んだ。

「生きろよ」

何か声を発する前にその人は駆けて行き、青い光になった。
確かにそれは昔見たはずの忘れていた光景だった。

そっか、私のヒーローは綺麗な青色を纏っていたんだ。
だから私はずっと青色が好きで、きっとあの人みたいに強くなりたくて、青色の服ばっかり着てたんだ。

どうしてこんなこと忘れていたのだろう。
どうして今ごろ思い出したんだろう。

目が覚めてしばらくベッドの上から動けなかった。


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