BLEACH中編

□03
1ページ/3ページ

「なァ湧、知ってるかァ?」
『知りませーん』
「まだゆっとらんわボケェ!!」

二人で呑んで家まで送ってもらってから一気に距離は縮まった。

「昨日の隊主会でな、最近流魂街で話題になっとる虚の話出たんやけどな、どんな虚やと思う?」
『…さぁ?』
「それがなんと!ヤってる最中の男女を襲うっちゅー最低な虚やねん!」

え…??
何その進化系。

『悪趣味、ですね…。』
「そやろ、聞いた瞬間笑ってもたわ。」

たぶん笑ったの平子隊長だけだろうな。

藍染が嘘でもちゃんと隊長やってた頃は1番真っ当な隊として有名だったのに。
隊のトップがこの人だもん。

そりゃ総隊長が言ってた通り、副隊長が誰であっても前とは変わっちゃうよ。

あ、もちろん私の九番隊だってかなり真っ当な隊だったけど。

機嫌の良さそうな隊長を見ながら経費の確認をしていると。

『あ、地獄蝶だ…。』
「どないしたんや。」

伝令内容は…

『八番隊隊舎に集合…?平子隊長関係ないですよね。』
「湧だけみたいやな。」

隊長に見送られて急いで隊舎へ向かうと

「お、湧も呼ばれたのか?」
『あぁ、恋次も?』
「副隊長が呼ばれたみてぇだな。」

恋次の予想はだいたい合っていた。

暫くして集まった全員は

「任務に着いてる一番隊、二番隊それからやちる以外の副隊長が集められたってわけ〜?」
『一角はやちるの代わりに来たの?』
「いや、俺が呼ばれた。」

やちるはそもそも呼ばれなかったのか。

「やぁ、みんな揃ったみたいだね。」
「浮竹隊長!!」

ルキアが驚いているから彼女も知らなかったのだろう。

「君たちを呼んだのは、最近流魂街で話題になっていることなんだが。」

…もしかして。

「男女の営みの最中を襲う虚が出ていてね。知ってるかい?」

うわ、平子隊長と表現の仕方が全然違う。

「それが昨日の夜になっていきなり被害数と地域が大幅に拡大して、見過ごす訳にはいかなくなってきた。」





…まさか、いや、嘘でしょ?




ルキアと目が合った。

「なかなか強い虚で平隊士に任せる訳にはいかなくて、上位席官にも恋人関係になっている者はいないだろう?」



ええぇぇ…!!!
やっぱり………。

乱菊さんが大げさに目を見開いた。


「そこで、君たちの中で偽の恋人関係を作ってその虚の討伐にあたって欲しいんだ。」



.
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ