BLEACH中編

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『もう月末ですね。』
「そうやなァ。」
『平子隊長、そろそろ休憩します?』
「自分したいだけちゃうの?」
『何も聞こえません。』

いそいそと給湯室に向かってお茶とお菓子を用意する。

『昨日、浮竹隊長から水羊羹を頂いたのでよかったらどうぞ。』

浮竹隊長のくれた水羊羹は芸術作品かと思うくらいに美しい。

「湧って何で死覇装短こうしてるん?」
『東仙隊長が短い方が隊士の士気が上がるとか言ったからですよ。』
「……意外とそんなこと言いはる人やってんな。」

確かに意外だよね。
っていうか彼は見えないのにね。

『あと、大きな傷が無いうちに足出しとこうと思ったのもあります。それに普段の着物とか短いのは下品で嫌いなんですけど、死覇装ってミニでも素敵に着こなせますので。』

私は絶対短い着物なんて認めないぞ。

「確かになァ。若いんやし綺麗な足出しとき。」

この水羊羹美味しいな。

『そう言えば月末と言うと瀞霊廷通信ですね。』
「あー湧作っとったんか。」
『はい、もう月末は地獄で檜佐木さんなんて徹夜で…。』

私がいなくなって初めての瀞霊廷通信の発行。

大丈夫かな。
私、副官補佐として最終チェックとかバリバリしてたんだけど。

「心配なんやろ?」
『え?あ、まぁ心配ですよ。あれ大変ですし…みんな今日は徹夜ですかね。』

仕事終わったら手伝いに…

「行ってええで、手伝い。今から。」
『…え?そんな、自分の仕事も終わってないのに行けないですよ。』
「お前の分の仕事くらいやったるわ。しゃァから遠慮せんと行ってきィ。」

でも、と渋る私を立たせて追い出そうとする隊長。

「俺の出来る部下を九番隊に貸したんねん。俺も鼻が高いわァ。」

何かよく分からないけど私が気にしない様にそう言ってくれているみたいだった。

「移隊も急やったしな。引継ぎ業務とかもちゃんと出来とらんやろ。ちゃんと手伝いするんやで。」

あ、その代わり水羊羹もう一切れもらっとくで、と言って戸を閉めた隊長が少し可愛かった。




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