BLEACH中編

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───二日目(ここからオリジナル要素強くなります)







「おーい、湧?起きんかい。」
『…っん…え、ぎゃあ!!!』
「うっさ!!」

起きたらそこは隊主室で目の前には平子隊長がいて。

「おーい、思い出したか?」
『ちょ、見ないで下さい!!』

寝起きの顔を覗き込まれ思わず平子隊長を突き飛ばしてしまった。

「うぉっ…!!」
『か、顔洗ってきます…!!』

そうだ、昨日は隊主室で寝たんだ。


確か……斬魄刀達が引き上げていった後、私たちは大急ぎで消化作業をして。

そして帰ろうと思ったら平子隊長に止められたんだ。






───湧の斬魄刀と檜佐木くんの斬魄刀がお前ンこと狙っとる。俺は今ここでお前を1人に出来ん。






そう言われて、あれよあれよという間に布団が用意されたのだ。

ちなみに平子隊長はソファで寝ていた。
ちなみにちなみに、そのソファは平子隊長が現世で買ってここに持ち込んだものだ。

確かに、非常に理不尽な理由から乱鬼と風死に狙われているらしい今、1人で夜を越すのは危なかっただろう。

それでも、もっと他に対策はあった筈だ。
…というかあった。

例えば部屋に強力な結界を張るとか、阿近さんの完全保護区になってる研究室に泊まるとか。

疲れていて抵抗する気もなかったとはいえ平子隊長と一晩を共にしたと考えると顔から火が出そうだった。

冷たい水で顔を引き締めてから隊主室へ戻る。

「おぉ、おかえり。」

平子隊長はソファに座って櫛で髪を梳いている。

やっぱりちゃんとケアしてるんだ。

「ん?湧もやったろか?」
『あ、いえ…そんな、綺麗な髪でもないので。』
「ええやん、遠慮すなや。やったるわ。」

平子隊長に手招きされて近づいて隣に座ると後ろを向かされて私の髪に櫛が通った。

「綺麗な色や。青味がかった黒髪なんか始めて見たわ。」


平子隊長が優しく櫛を通すから、こんな緊急事態なのに心が柔らかくなる。

「落ち着いたか?」
『え、あ…はい。…平子隊長。』
「なんや?」
『ありがとうございます。』

平子隊長はニッと笑った。

この人は凄い。
私の気持ちはお見通しなんだ。


「昨日はあれから何も連絡来んかったし勝手に動かさせてもろたけど、みんなどこ集まってんやろな。」
『五番隊は無事ですけど他隊はそうはいかないみたいですし、取り敢えず被害を見に四番隊へ行ってみませんか?』

みんなの無事も知りたい。

「そやな、それがええわ。」

相変わらず猫背な隊長の背中を追って四番隊へと向かう。

それはいつもと違いすぎる朝だった。



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