音大シリーズ
□金髪の紳士
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私は世界の中でも有名なこの国の音楽大学、『新世界音楽大学』に入学した。
音大に隣接する幾つかの寮の中から薄いオレンジ色の可愛いアパートみたいな寮を選び、ついさっき引っ越しが完了。
実質寮なんだけど寮みたいな感じは全然しない。
特に制度もないし。
凄くキレイで大満足だ。
『広いのかな?狭いのかな?』
よく分からなくて呟いてしまった。
ここで一つ問題がある。
この時期たくさんの新入生がアパートに入居するけど、みんな隣の家に挨拶に行ったりするのかな?
大学生だし、今後の付き合いもあるし、普通するよね…。
でも隣の人怖かったらどうしよう。
そんなことを悩んでいると突然。
コンコン
『……!』
誰か来た!
『はーい…。』
ドアを開けると。
「すまない。隣に住んでいるキラーというものですが…。」
…金髪ロン毛。
しかも前髪が長くて目も見えない。
あっ鼻筋きれい…。
「……。」
『…あっ、すみません!』
私があまりにも見つめすぎていたのでキラーさんは黙ってしまっていた。
「いや、俺はフルート科一年生です。あなたは?」
この人がフルートを吹いている姿がすぐに想像出来た。
『私はピアノ科の一年生のゆう蘭乃です。』
「同期か。それでは、これからよろしく。困ったことがあれば何でも言ってくれ。」
『こちらこそよろしくお願いします。』
私の寮の隣には金髪の紳士が住んでいました。
あんなかっこいい人とこれからずっと一緒なんて嬉しいな。
よし、音大生活頑張るぞっ。
金髪の紳士
それにしても白シャツから見える胸板、厚かったなぁ…。
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