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「さて、新入生の組み分けが終わったところ
 じゃが、今年はもう1人、組み分けの必要な 者がおる。名無し、入りなさい」


大広間の奥の扉を開けて出てきたのは、1人の
端麗な顔立ちをした少女。


「転入生の名無し・名無しじゃ。
 3年生になる。名無し、自己紹介を」


生徒たちの好奇心の目が名無しに集中し、
大広間が自然と静かになった。


「元ダームストラングにいました。よく食べ、
 よく遊び、よく寝ることが身長を伸ばす秘訣
 だと思います。どうぞよろしく」


大広間は静かなままだったが、ダンブルドア
だけは爆笑していた。とても楽しそうである。

ダンブルドアは一頻り笑うと落ち着いた。


「そろそろ、寮の組み分けといこうかの」
「スリザリン!!!」


即決だった。
ダンブルドアが帽子を名無しの頭の上に翳した
瞬間、組み分け帽子が叫んだのだ。

スリザリンからは一拍遅れて拍手が起こった。
名無しは真っ直ぐにスリザリンのテーブルへ
と向かう。




偉大な魔法使いたちは、まだ知らなかった。
運命が彼女の手によって変えられることを。






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