テニプリ置き場

□うちの美人部長を紹介します。
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うちの部長は美人だ


それもそんじょそこらの美人とは格が違う


清楚さとエロさを兼ね備えた、まさにパーフェクトな美人である



彼女の名前は白石蔵ノ介



男みたいな名前だが、名前とのギャップがまた良い、とこれまた評判である



“立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花”とは、まさに白石のためにある言葉だと私は思う


長身にスラリと伸びた白い手足

かなり色素の薄い髪色(これまたよく目立つ)

極めつけは、まるで聖母マリア様のような微笑みを絶やさない白石は人望も厚い
(だからある一部の人達から“白石様”と崇められている)





そんな白石と私は同じテニス部に所属していて、白石は部長、私はマネージャーという立場からよく一緒に行動している


私の隣を歩く白石の姿は、それはそれは美しく、誰もが振り返って彼女の事を見つめる


それは学校内だけではなく、普通に道を歩いていてもそうだし、この前遊んだ時なんて、待ち合わせ時に5人からナンパをされていたらしい
(私はその時30分遅刻した)


告白された数は無限大、振った男の数は数知れず


まぁ、うちの美人部長はすごいんだけど……今日はみんなの知らない“白石の本性”を暴露してやろうと思う




「自分、さっきから誰に向かって話してるん?」


「いや、単なる独り言やから気にせんといて」


「そう?ならえぇねんけど?」




私の悪巧みに気付くわけもなく、白石は私から視線を外した



お昼休みを半分ぐらい過ぎた頃、私達は必ず一階にあるトイレへ向かう
(私は半強制的に連れて行かれる)


何故一階のトイレなのか?

理由は、そこに全身鏡があるから



一階のトイレに着いた白石は一瞬で用をしませ、手を洗い、全身鏡の前を陣取る




「(はぁ……今日も始まるわ)」




白石の長―――い自分チェックの時間が




「アカンわぁ〜、やっぱり美しさは罪やね」




そう言いながら、白石は鏡に写る自分の姿を見ながらため息を吐いた




「みんなあたしが通れば振り返る…ふぅ、そんな自分の綺麗さが憎いわ。ま、しゃーないんやけどね」




鏡に写る自分に向かって語りかける白石

じーっと、うっとりしながら自分自身の美しさに酔いしれている




そう、白石はいわゆるナルシスト


ナルシストとは、自分に陶酔する人、つまり、自分大好き人間の事である


美人であるが故の性格とはいえ、白石のナルシスト度はもの凄く酷い

それはもう残念な勢いでヒドい←



普段は涼しい顔をしているので普通の人には分からないが、白石をよく知る人物(私や部員)は、白石がニヤケている事を知っている



私がこうやって説明してる間も、白石は鏡を見つめ自分に語りかけている(あ―気持ち悪!)




そんな彼女は、ナルシストな上に完璧主義者


部活の時も、どの角度が一番自分を美しく見せれるか、とか、どの仕草をすればきれいだ、とか、何でも完璧にしたがる
(もう尊敬の域やわ)


極めつけのセリフがこれ、「エクスタシーッ!」


もうここまでくると白石の存在自体を疑いたくなる

だって、普通の女子中学生が言う言葉とちゃうやろ!?


まぁ、これは白石が美人やから許されるんだと私は思う




「(白石、ホンマ美人でよかったなぁ〜…)」




鏡を見続ける白石の背中にそう語りかけた



もっと白石の変態さ(←)を暴露したいのだが、もうすぐチャイムがなってしまうのでやめておこう

またこの話は別の機会にでも


私はこれから白石を教室に連れて帰るという任務があるので




「白石、そろそろ時間」


「あと1分まって」


「待てへん。チャイム鳴るから」


「分かった〜て」




動く気配全くナシ


しゃーなし、あと1分だけ待ってあげることにします




「感謝してよ〜、部長」




何だかんだ言って、結局私は、美人でナルシストで変人な白石には甘いのであった




うちの美人部長を紹介します。
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イガワの蔵様♀イメージ(笑)語ってる子は誰?←あ、自分ですね、はい

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