神桜鬼
□序章
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『兄上!兄上!!人間が!』
王綬「くそっ!もう追ってきたのか!」
兄は妖刀で深手をおい重傷
走れば走る程血は止まる事なく身体から流れでていきます
王綬「紗綬、お前は逃げるんだ。」
『嫌です!やっと兄上に会えたのに‥私も、私も共に逝きます!』
王綬「遺すんだ。我ら颷極家の血を!そして何より生きろ!幸せに、どうか幸せになってくれ!」
兄は紗綬を抱きしめました
腰から純白の刀を手に持ち
紗綬に突き刺すと、スッと身体の中へ消えてしまいました
そして禁術を唱えます
王綬「我の肉体より力を引き出せ、力の主は王の元へと還れ。颷極の全てを紗綬王へ。
汝、神桜鬼なり」
紗綬の身体が眩い光に包み込まれ意識を手放した
その時…
琥珀色の猫は姿をかえ
猫「王綬様‥絶対に姫を護ります」
彼は紗綬を抱き抱え、スッと闇に消えた
王綬「どうか‥‥紗綬に‥加護を。‥‥幸せを‥‥。頼むぞ。琥珀‥‥ち‥かげ‥」
禁術の代償と力を捧げた代償に
王綬は死んでしまいました
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