神桜鬼

□序章
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ある鬼の物語です



ある処に

鬼の一族のお姫様がいました

同じく

人の一族にお殿様がいました




平和の礎に



小さな、お殿様が鬼の元へ

同じく

小さな、お姫様が人の元へ


それぞれ人質に出されました


お姫様はそれはそれは美しく
心優しい姫でした


お供に白い猫を引き連れ
たった独りで
お城へやってきました





ところが、一方のお殿様は‥


ニセモノだったのです


平和を愛し、疑う事を知らぬ鬼達

鬼達はお殿様を大切に育てていました

しかし、人の世界で戦が始まると人間は鬼の力を利用しようとしました

鬼はもちろん拒みます

人間は中々首を縦に振らない鬼達に次はお姫様を人質にとり、もう一度手を貸すように迫ります


鬼達もお殿様を人質に交渉します。けれども人は‥


[殺して下さって結構ですよ]








鬼達はお姫様を助けたい一心で人間達に攻め入りました

もっとも強力な鬼の力を持つ一族

南の頭領
颷極 王綬
ヒョウゴク オウジュ


お姫様は王綬の妹
颷極 紗綬(紗綬)

ヒョウゴク サジュ


鬼は強いが数では人間に勝てません
それでも何とかお姫様を取り戻した鬼の一族

一族は‥‥兄とお姫様以外、皆死んでしまいました
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