神桜鬼

□第三話
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ー部屋ー




斎藤「ここで暫し待て。そして最悪を想定しておけ。さして良いようには転ばない」

『はい』




斎藤さんはそれだけ言って
背を向け襖にてをかけた





斎藤「‥‥先程の手合わせだが、あんたの太刀は軽やかで強い。しかし、何か迷いのある太刀筋だった‥」

『迷い‥‥』

斎藤「迷いは命取りになる。肝に命じておけ。処遇が決まるまで部屋からでぬように。逃げれば斬る」

『わかっています。ありがとうございました』





不器用ながらに心配してくれる彼の気持ちが嬉しくて、にっこりと微笑むと

瞬く間に斎藤さんのお顔が赤く染まった





斎藤「‥‥ではな」











記憶を失い
初めて部屋に一人‥











********









これからどうなるのかな‥









私は死ぬのだろうか?
【死】は、不思議と怖くない


それよりも恐ろしいのは己の強さ


先程の手合わせも
本気を出せば余裕で勝てた








(私は誰?何故女子がこんなにも強いの‥?






過去を思い出す事が‥酷く‥恐ろしい)












紗綬は再び
泣きながら眠ってしまった‥





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