神桜鬼

□第四話
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暗い暗い夢の中







私は独りで座敷牢から空を見ていた








『‥‥‥ぅぇ、あ‥‥‥上。会いたいです。‥寂しい‥‥』







ぼんやりと見える
涙を流す幼い女の子‥






貴女は誰?



涙を拭ってあげたくて
目尻に手を伸ばす


だけど


拭う前に
女の子との距離は開いていく




待って‥、

置いて行かないで‥




待って!!


ーーーーーーーー








斎藤「おい!大丈夫か?!」







斎藤さんの声に目を開けると
先ほど同じ天井







斎藤「悪い夢でも見たのか?随分とうなされていたが」

『すっすみません!眠ってしまったみたいで!!』

斎藤「いや‥。あんたの処遇が決まった。立てるか?広間へ連れて行きたいのだが‥」





『大丈夫です』






心を沈め広間へと向かった


********










近藤「待たしてしまったな!君の処遇が決まった!」




近藤局長が変わらず
優しく温かい笑みを浮かべ
私を出迎えてくれる




土方「お前は記憶が戻るまで新選組預かりとする。扱いは隊士としてだ。男装し、幹部補佐として働いてもらう。ここに居る以上お前は男だ。それを忘れるな」




(殺されない‥と思っていいのよね?)




『はい』

土方「配属は‥そうだなぁ‥」

近藤「君が決めるといい!」

沖田「彼女、一番組にくださいよ♪」

藤堂「ずっりぃー!お前、八番組に来いよ!」

永倉「いやいや、二番組だよな!」

原田「なぁに言ってんだ。十番組に決まってんだろう!なぁ?」

土方「‥‥おい、お前!悪い事は言わねぇ。総司だけはやめとけ」

沖田「失礼ですね。土方さん。斬っちゃいますよ」

土方「ぁ"あんっ?!!」




バチバチバチっ!




騒がしく皆個々で言い合っていて
私は少々呆気にとられながら













ふと、斎藤さんを見つめた












斎藤「局長、副長、三番組が彼女を貰い受けます」

近藤「斎藤くんか!そりゃあいい!な?トシ!!」

土方「ああ、斎藤なら適任だ。頼んだぞ。」






先程の視線を知ってか知らずか
斎藤さんの気遣いより





『斎藤組長、宜しくお願い致します』





私は今日、
三番組組長補佐となった


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