神桜鬼
□第十三話
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トタトタトタ!!
千鶴「戻ってきました!!皆さん無事に戻ってきましたよ!」
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皆は急いで屋敷の外へと出る
飛び込んできたのは
真っ赤に染まった鬼達の姿…
千鶴「千景様!!薫?!皆さん怪我を?!」
風間「案ずるな。これは全て返り血だ」
が、紗綬は風間に抱えられビクともしない
斎藤「おい、風間。紗綬はどうしたのだ?」
風間「いきなり全力で戦ったのだ。疲労だろう。眠っているだけだ」
その言葉に幹部の皆は胸を撫で下ろした
沖田「…よかった。ほんと…」
風間「千鶴、紗綬の衣服を変えてやれ。このままでは気の毒だからな」
千鶴「はい!わかりました」
風間は紗綬を千鶴に託し、広間で集まっていた
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風間「田舎侍どもこれからどうする気だ?」
近藤「………うむ」
風間「俺は愚かで卑しい人間共が大嫌いだ」
土方「…何が言いてぇんだ」
風間「だが、鬼の姫の為に主を敵にまわす馬鹿は嫌いではない」
斎藤「つまり?」
風間「こちら側につけばいい」
近藤「いや、しかし…」
風間「お前達は羅刹の存在も知っている。必ず幕府共に狙われる事になるだろう。今綱道はこちら側にいる。そして変落水の効力を弱める研究を行っているのだ」
原田「なんだかよ、風間や紗綬の話聞いてると俺達は間違った道に進んでたみてぇだな…」
永倉「…そうだな」
天霧「暫くはこちらで身を隠されると良いでしょう」
近藤「…有難い。恩にきる」
斎藤「あんた達鬼はこれからも薩摩に加担していくのか?」
風間「馬鹿な事を言うな。何故我々鬼が人間に手を貸し続けなければならんのだ。もう間もなく時代は変わる。我々は一族の恩を返す為だけに手を貸してやったのだ。時代が変われば鬼は身を隠す」
不知火「人間は嫌いじゃねぇが…もうごめんだぜ」
南雲「俺は今すぐでもいいくらいだよ」
風間「よくよく考える事だな。時代は変わる。人斬りは不要な時代が来るのだ」
それだけ残し鬼達はそれぞれの部屋に去って行った
千鶴「皆さん、お待たせしました!お部屋へ案内します!」
近藤「トシ、山南くん少し話そうか」
土方「ああ」
山南「そうですね」
近藤「皆は解散だ!以上」
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各自部屋に行き
めまぐるしい一日を皆
振り返っていた