神桜鬼

□第十四話
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風間「紗綬、入るぞ」







紗綬はまだ眠り続けている

風間は横に腰掛け頬を撫でた




風間「お前は必ず守ってやる。この俺が」

紗綬「……んっ…」




ゆっくりと瞳をあける紗綬




紗綬「千景…様?私?」


風間「疲労からだろう。屋敷へ戻る最中に倒れたのだ」
紗綬「そう…ですか。ありがとうございます」


風間「紗綬、田舎侍共は幕府を見限り薩摩に寝返る事になった」



紗綬「!!私のせい…ですか」
風間「ああ、お前のおかげだな」



紗綬「え?」

風間「薩摩に錦の御旗がたったのだ。これからは幕府軍が逆賊として追われる事になる」


紗綬「………」



風間「案ずるな。間もなく時代は変わる。人斬りが不要な時代がくるのだ。お前の築きあげたかった平和な世が間もなく訪れる。でなければ、この俺が薩摩についた意味がない」

紗綬「もしかして…私のため?」



風間「当たり前だろう。一族の恩如きでこの俺が動くと思のか?俺はお前の為にしか動かん」


紗綬「…千景様…」


風間「俺は昔も今もお前を愛している。嫁にすると言った言葉に嘘はない。…紗綬は俺が嫌いか?」
紗綬「いいえ!大好きよ!でも、ずっと千景様は兄の様に思ってきたの…。だから…」



風間「いくらでも待ってやる。散々待ったのだ。後少しくらい延びたて変わらん」

紗綬「本当にありがとう」





風間「明日田舎侍共を西郷の元へ連れて行く。お前も、もう休め。ではな」




紗綬「!!!」





風間は紗綬の額に優しい口づけをし、部屋を去った
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