神桜鬼
□第十五話
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不知火「ったく、うじゃうじゃとキリねぇな!!」
南雲「羅刹までいるしね!!」
王綬には紗綬と風間が応戦し、残りの三人はそんな二人を背にし守る様に戦っていた
紗綬は全身傷だらけになり
風間からも血が流れ出る
風間「…っ!王綬の身体を返せ!!」
ガキィィィィィィン!!
風間「くっ!!」
風間は傀儡にまたも斬りつけられ膝をつく
傀儡は紗綬の前に移動し、立ち上がれない紗綬に向かい刀を振り下ろした
紗綬「っっ!!! 」
風間「紗綬!!! 」
ガキィィィィィィン?!
紗綬はやってこない痛みに驚き目をあけると
紗綬「斎藤…組…長…」
斎藤「…くっ!!」
しかし鬼化した風間でも勝てない傀儡に人間の斎藤が敵う筈もなく
ひゅっっっ!ブシュ!!!
斎藤「かはっ!?」
脇腹から血飛沫を挙げて斎藤は倒れこんだ
紗綬「組長!!」
紗綬は斎藤に近付き彼を背に隠すと刀を構える
が、風間は突先に紗綬の前に出て
風間「紗綬…一旦引け…。その馬鹿を連れて…くっっっ!!」
ガキィィン!!ざしゅ!
風間に何度斬られても傀儡はビクともしない
風間「行け!!!」
紗綬は斎藤を連れ森の奥へと逃げた
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はぁはぁはぁ…
紗綬「組長、大丈夫ですか?!」
斎藤「ああ…っつ!」
ボタボタボタ…
鬼と違い人間の斎藤の脇腹からは容赦なく血が溢れ出る
紗綬「やだ…組長!死なないで…組長…」
俺は意識が薄れゆく中で声を聞いた
紗綬を守りたいか?…と
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