book*小説

□おひさしぷりっつ
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私は最近漫画にはまっている。

『うーん…続きが気になる』

「そんなに面白ェかよ?」

『うん。今日行く島でも本屋さんいく!』


ソファーに座っている私の目の前にあるのは積み上げられた漫画[執事]

もう、主人公のセスチャンがかっこいいのなんのって。


キッドにもこのくらい紳士になってほしい。
いつものごとくベッドに転がって私の漫画をパラパラと見ているチューリップに目をやる。

…うん。ほど遠いな。


「こんなモヤシより俺の方がいい男だろ」

『はぁ?セバスャンをなめないで!戦ったら絶対勝つから!』

「んなわけねェだろ」

『ありますー!なんたって、あくまで執事ですから!!』


「…」

『ちょ!なに、その冷めた目は!』

「そろそろ上陸するから着替えろ」


もうそんな時間!?
好きなことをしてると時間ってあっという間にすぎるよね



読みかけの漫画をテーブルに置いてクローゼットを開ける


『今日はこのワンピースにしようかな♪』


「上着はこれ着ろ」


そう言って差し出したのは、前の島でキッドがどうしてもというので渋々買った(といってもキッドのお金だけど)赤地に黒のファーがついたコート

そして、私が選んだワンピースは クリーム色でかわいい小花柄のシフォンワンピース


『…組み合わせ的にどうかと』

「そんな乳臭ェヒラヒラよりこっちのがいいだろ」


乳臭いって…


まぁ、確かに見るからにワイルド(というより、ただ単にガラが悪いだけ)なキッド一緒に歩くのには少し甘すぎる気がする。


…でも、そういう服が好きなもんはしょうがない。

『合わせられるような服あったかなぁ?』


しかたなくワンピースをクローゼットに戻し他の服を漁る


『お、これいかも』



買ってから一回も着ていないシャツワンピを見つけ、引っ張り出すと クローゼットの陰で着替える。


んー…ちょっと短い?
ま、たまにはいいか
娘。もショーパンダイエット(?)がいいとか言ってたし。うん。
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