book*小説

□こーるど
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『んー!いい天気!』


甲板に出て背伸びをする
よく晴れた青空が広がっていて 気温もぽかぽかと暖かい
気圧も安定していて 絶好の航海日和だ

「おお、久しぶりのいい天気だな」

私の後から出てきたキラーは大量の洗濯物を抱えている

ここ数日雨続きで全然洗濯物が干せなかったので
久しぶりの晴天に溜まりに溜まった洗濯物を一気に洗ったらすごい量になった


『ほんと!お昼寝したい天気〜』

「…そういえば、名無しさんは気圧を操れるんだろう?」

『…?うん』

「その能力で常に高気圧に保てばいいんじゃないのか?」

『え、そんなに強い能力使えないって』


この能力…
煮物を作るときに鍋の気圧を下げて圧力鍋にしたり
タッパーの中を真空にしたり
風船を割ってみたり…
そんな程度の事にしか使ったことがない

…うん。無駄遣いしてるよね(笑)



「…ははは」

『…ふふふ』


一通りしらけた笑を交わし
うでまくりをして いざ!洗濯物へ!


この船は変な…いや、個性的な服を着ている人が多いから 干すのもなかなか疲れる作業だ

…ローの所みたいにみんな同じ服にすれば楽でいいんじゃないだろうか
そんなことを考えながらもくもくと服を干していく


『ヒートの炎で乾かしてもらえないのかな』

「…灰になってもいいならやってくれるんじゃないか?」



遠慮しときます☆


うーん。いい加減腰と腕が疲れてきたぞ

『ぷはー!肩つかれるー!』

「半分も終わってないじゃないか」

『そんな早くできるはずな…って早っっ!!』

「普通だ」

そう言って次々と洗濯物を干していくキラー

早すぎて見えない…!


私も負けじと 近くの服に手を伸ばすが、さっきまであったハズの服がこつぜんと消えている


「…残像だ」

『なんだと…!?』




\(^q^)/
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