日常編〜リング争奪戦

□標的13-tredici
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―雲雀視点―



ppp...



―おかけになった電話は現在電波の届かないところにあるか電源が入っておりません






あのふざけた置手紙に関してどういうことか話を聞こうと何度連絡しても留守番電話に繋がる




この僕が連絡しているのに出る気配もない








―咬み殺す









そう決め目の前にたんまりと溜まっている書類に手を取った





















思ったより書類が多く予定より遅くなってしまったがレナのマンションへと向かい外から確認すると部屋の明りが付いていなかった






まだ帰ってないのかい…









苛立ちが募りつつ最上階へ足を運ぶと部屋の側で座り込んでぐったりしている彼女が目に入り嫌な予感がした









―きょ…や







こんなに弱っている君は初めてみる





誰にやられたのか知らないけど今は処置するのが先だと思い鍵を開けぐったりとしているレナを抱えソファーへと運び真っ黒なコートを脱がすと毒に侵されている部分が変色していた






正直この状態でも意識のある君に驚いた






指示された通りに注射器型の解毒剤とやらを持ってきたけど見たことない形状の注射器だし解毒剤を常備してるなんて…本当何者なのか気になったが君から話してくれるのを待とうと思った








首にうってほしいと言われたのでレナの髪の毛を片方に纏めていると身に覚えのない赤い跡が首元にあるのを見つけ動きが止まった




一体誰の



草食動物達のじゃないだろうね




もしそうであれば必ず咬み殺す




そうじゃなくても僕のレナに手を出すなんて許せないね…





跡の事はまた今度聞こうと思い苛立ちを悟られないよう首に解毒剤をうち効いてくるのを待つことにした





暫くするとレナの顔色が良くなり変色していた肌も元に戻ってきて一安心した




それなのにまだ完全に毒が抜けていない身体を起こし珈琲を淹れに行こうとするし





連絡を返さない事を伝えると気まずそうな顔をしたかと思えば謝ってきて…その上目遣いはずるいよ…





もう少しで手が出そうになったけどなんとか我慢した僕はもう少しレナと居たいと思い気づけば見張りという適当な理由を付け泊まる事を断言していた




本来来た目的も果たせなかったんだし迷惑かけたんだからこれぐらいいいよね






案の定レナは言い返せずまた横になったのを確認して僕は所持していた本の続きを読むことにした










暫くするといつの間にか眠っていたレナが寝がえりしづらそうにしていたので僕はベッドに行くか聞いてみた





―ん…いく…














―まって、恭弥






レナを抱えベットへ寝かせソファーへ戻ろうとしたら裾を引っ張られ引き留められたのでどうしたのか聞き返してみると






―そばにいて







いつもと違う雰囲気のレナに心臓の鼓動が高鳴った






はぁ…本当に君はずるい






けれど不思議と許せてしまう自分がいるのもまた事実だ





彼女の希望通り側に居るため僕もベッドへ入りレナの頭を撫で見つめていたらいつのまにか寝てしまっていた





朝起きた君はそのことを覚えていなかったようでかなり動揺していたけど…






この事は僕だけが知っているのも悪くないね




逃げるようにシャワーを浴びに行ったレナを見送り僕も一度家へ帰り学校へ行く事にした


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