短編小説@
□It's a Brand New Day!
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どうしよう…。
いや、戸惑っている場合じゃない…!
これはチャンスなんだ。
忍足くんと喋れるチャンス!!
「霧生ちゃん?」
「あ…、は、はい!」
「どないしたん?」
「い、いや…忘れ物しちゃって…それで」
今、私と忍足くんは二人きり。
片思いしている相手と二人きりになれるチャンスなんて、そうそうやってこない。
今日は終業式で、明日から冬休みに入ってしまう。
2年生になって、やっと同じクラスになって、それでもなかなか喋れなくて…。
でも、それでも…。
「…ずっと……」
「…霧生ちゃん?」
「…ずっと忍足くんが好きでした!」
「…ぇ」
「あ…」
言ってしまったああああああああああ!
つい…つい調子に乗ってしまった…。
どうしようどうしよう。
い、いきなりこんなこと言ったら忍足くんも困っちゃうよ。
「…冬休み、一緒に遊びに行こか」
「へ?」
「な?」
「よ、よろしくお願いします!!」