アロマテラピー徒然

□あ〜っ、やっちゃった。
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 なめっちゃった事故

 10年ぐらい前、かかってきた電話を取ると、相手は、なにやら慌てている様子。
 「1歳半の娘がアロマポットに残っていた水を飲んで泣き止まない」
 とのことです。確か土曜か日曜の夕方で、すぐに医者にもいけず、どうしていいか、家に電話してきたようです。
 私もびっくりしました。
 「どれくらい飲んだんですか?」
 と問うと、
 「いえ、そんなに入ってなくって、舐めたくらいだと思うんですけど、泣き止まないんです」
 大量に飲んだわけではないのが判って、私はちょっと落ち着きが出ました。
 「そうですか。応急処置ですが、うがいか、無理ならお水を多めに飲ませてみてください。多分、苦味と強い香りで、びっくりしているんだと思います。」
 「苦味ですか?」
 「はい。苦いんです。多めにお水を飲ませてみて、念のため、病院に行かれることをお勧めします。そのときは、『この精油を舐めました』って、精油を持参してください。ちなみに、何の精油ですか」
 「ラベンダーです」
 それは不幸中の幸い。割と穏やかだし。
 「そうですか。落ち着いて対処されれば大丈夫だと思います。何かあれば、またご連絡ください」
 「わかりました」
 お母さんは少し落ち着いた声で電話を切られました。
 その後、音沙汰がないので、多分大丈夫だったのだでしょう。
 精油は苦いのです。
 指先に怪我をしたときに、ラベンダーの原液を塗ったことを忘れて、舐めたことがあります。
 苦かったです。驚きました。
 あのいい香りとは裏腹なのです。
 大人でさえそう思うのですから、苦味に慣れない赤ちゃんの驚きは、いかばかりだったでしょう。その上、強烈な匂いだし。
 その年の秋、「誤飲事故防止、アロマポット」を綾町内の陶芸家さんに作ってもらい、アロマの日にあわせて展示会をしました。
 蓋つきで、蓋の横に香りの出る穴があいているのが秀作でした。

 工房遊土さん作

 「これなら小さい子供がいる家庭でも使えるな」そう思いました。
 でも、
アロマポットをすぐに片付ける。
 もしくは、
触れないような場所や工夫をする。
っていうのが大事だと思います。
 アロマテラピーは家庭で使うととてもすばらしい力をたくさん持っています。
 だからこそ、防げるトラブルは、きちんと防ぐように気を配りましょう。
 ほんの些細なトラブルが、アロマテラピーを衰退させる原因になるかもしれませんから。

 
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