復活

□唇に優しいキスを。
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その人の名は、中学に止まらず、病院や警察、裏ヤクザまで響き渡っている。
知らない人は居ないだろう。

風紀を乱さなければ、特に絡まれる事もない。
はずなんだけど…

「ソコ、違うよ」

「っ!?」ビクっ!!
オレはいちいち指摘されるたび、驚いて何かしら落とす。

「…26回目。君は相当、理解力・集中力・忍耐力がないらしい」

消ゴムを机の上に戻しながら、ふぅとため息をつく。

ヒバリさんは何故か補習組に入り込んで、オレの席の前に座ってる。
そしてオレのノートを眺めて間違ってたら、教えてくれる。当てずっぽじゃなくて、ちゃんと理解して、答えを導き出せると「そうそう」と音楽を聴くかのようにリズムよく頷く。
20回目嬉しいんだって事に気が付いた。

『オレの補習なんか手伝って、なにやらせるんだろう…』
見返り…はいつも必要なんだよ。ソレ相応じゃなくても。一方的でも。

「…ねぇ。何を考えてるの?」

「…え?」
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