腐りかけ?いえもう腐ってます。

□5話 私は変な所で運が悪い
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〜昼〜




「成宮」



「うぇっ!?

な、何でしょう真田さん!」



「屋上に行くぞ」



屋上!?ドコじゃいそこ!


てかさり気なく首に縄くくられてる!

主従プレイか!

好いぞ!





「あ〜…」




でも、やっぱり幸村さんの方が…



「はびぅわ!」




ちょ、首しまってる!しまってるぅ!

声が出ない!




「皆!成宮を連れてきたぞ!」



連れてこられた先にはテニス部の皆さんがいた。



「あ、早苗じゃん。

久しぶり」




ひらひらと手を振る幸村さん。

若干めんどくさそうだ。



「じゃあ後は美姫だけッスね!」


「なら呼びに行くぜぃ!


……赤也が!」



「Σ俺じゃないのかよ!」



………。



Why?


切原くんは何故藤田さんの名前を?



「おー、成宮には言っとらんけえの。

知らんのは当たり前じゃな。

今テニス部は1年の藤田美姫っちゅう子にマネージャーしてもらっちょる」



マ ネ ー ジ ャ ー ?



何て好都合!


計画を実行するには欠かせない存在だし!





「あのー、私もマネージャーやってみたいなぁ…なんて…」




そんなことを言ってみたら皆キョトンとした顔をした。




何ですかこんな低俗な豚がマネージャーをやるのは嫌だってか。




「…成宮」





「何ですか柳さん。
言われずともわかっていますよ。
私みたいな低俗で汚らわしくて気持ち悪くてうざったい………、あ、自分で言ってて楽しくなってきた。
それでいてこんな卑しい豚が!
いやそれじゃ豚が不憫ですね。
メスゴリラ!
いや違う!ブタゴリラが!
マネージャーになりたいだなんて!
なんておこがましい!
なんてキショイ!
ああもう!
私なんかプランクトンに食べられてればいいんですよね!
いやそれとも蜘蛛に体の中身をグッチャグチャにされて!
そのグチャグチャな中身をアゲハチョウに吸われ…!
ふ、ふふふ…!
想像しただけでも…!
これをオカズにアゲハチョウ4杯!
あ、間違えた。
ブタゴリラ4杯行けます!」





はぁ…はぁ……。


と私の荒い呼吸だけが響いていた。


柳生さんは腕を組んで微笑みながらうんうんと頷いてくれた。


私の気落ちを…!
解ってくれた…!



幸村さんは声も出せない程笑っている。


地面叩きすぎてひび入ってる。
恐るべし腕力。


その叩くのを私にやってほしい。

絶対気持ちいいって。



「あの…、成宮…?」



「はっ、すみません皆さん。

自分の世界にはいってました!」



やばいな。
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