狂イ咲キ

□5章
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「……面倒なことになってきたぞ」





柳がノートに色々なものを書きとめながら呟いた。


少しずつ近づいてくる財前と、もう一人の霊圧。




手塚と宍戸も顔を顰める。





「……精市さー…ん。

ただ今戻りました、けど…」






戻って来なくて良かったのに。
おかえり。
後ろの人は一体何の用だい?」






「聞こえてる聞こえてる」


こら、と宍戸が幸村を小突く。

もっと小さい声で言わなきゃ駄目だろ?

そう言っていたことは絶対に空耳だと信じたい。





「チッ。

で、本当に何の用ですか…。



朽木隊長」






「総隊長より言伝を預かっていてな」



「わざわざ朽木隊長自らが出てこなくとも、隊士に命ずれば良かったのではないですか?」





「貴様は確か、柳蓮二か」






「はい。

で、ご用件は」



「ああ」



すぅ、と朽木が息を吸う。


「『今すぐ合宿を中止するのじゃ』」

ぷちん









「「それが出来るならやってるっつの!」」

つの…つの…つの…
(エコー)




「…まぁその通りだな」

「ッスわ」




幸村と宍戸の言葉に、柳と財前が同意した。
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