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□同調、できちゃった
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『同調』は『シンクロ』と読んでください。









「なー、忍足ー?」


「何や宍戸」



「同調ってどうやんの」



「…は?」





同調、できちゃった






「せやなぁ、確か絶体絶命の窮地の時にできるっちゅー話やったと思うんやけど」



「ふー…ん」



顎に手を添え、考える。


どうやら本気で同調することを考えているらしい。




「絶体絶命ってあれ?

ファイトーッいっぱぁーつ!?





「ちゃう、ちゃうで。根本的にちゃう」



「っちゃー、どんまい侑士」



「岳人」




測ったようなタイミングで部室のドアを開け、入ってきた向日。

若干面倒くさそうな素振りを見せながら頭をガリガリと掻いている。




「何でどんまいなん?」



「あぁー、いや、亮ってさ」



「何だ!俺がどうした岳人!
何があったんだ!?ん?
おぉそうか事件か!」





年に一回こうなる




「なんちゅーめんどい性格や!」



「めんどい性格、か…。

しかし忍足、そうでなければ探偵は務まらんぞ」




「(うっわ何このドヤ顔めっさ腹立つわー)」




「ふっ、では忍足助手。

今から青学に行く!」




「な、なんでなん?」



「勿論同調について調査するためだ!」



「いや…。せやかて宍戸…?」



「何だ助手!」




「今青学レギュラー来とるで?」



押しさしぶりの沈黙。




時が止まったかと思いましたー…。           

(忍足談)







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