短い妄想物語
□君の寝顔は俺のもの
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ずかずかとあいつの座る座席に近づき
おっさんに一言、
「すいません」と言って
あいつの肩をゆすって起こそうとした。
「おいっ!!起きろよ!」
「んーあと5分…」
むにゃむにゃとマンガのような寝言を言うあいつ。
「起きろってば!!」
先ほどよりも強く肩を揺する。
んんーとかすかなうなり声をあげて
あいつはやっと起きた。
「あ、おはよ〜う」
にっこり笑って俺に挨拶をする。
「おはようじゃねー!!
おい次で降りるぞ」
何も考えてないあいつの笑顔に
イラっとした俺はそうあいつに言った。
あいつの手を引っ張り席を立たせる。
「まだ大学の駅じゃないよ?」
「いーから!」
と強引に電車から降りた。
人の邪魔にならないように
隅っこへ連れていく。
ここはビシっと言わなければ。
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