短い妄想物語
□君とみる景色
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「もう疲れたよー」
足がガクガクする。
「あと少しだから。
ほら」
彼が手を差し伸べる。
あと少し、を噛みしめながら彼の手をとる。
「すごくキレイな景色が待ってるから頑張れ!」
「うん」
今日は登山部の彼と山を登ってます。
山って言っても山登り初心者の私がいるから
小さめの山なんだけど…
道があんまり整備されてなくて
ぼこぼこだしガタガタで
普通に歩くより体力を消費した。
しかもものすごい坂道。
まだ4月なのに汗びっしょりだ。
「大丈夫かー?」
本当は全然大丈夫じゃないけれど
これ以上彼にわがままを言うのに気が引けたので
「大丈夫ー!」
と返事をした。
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