悲しみの果て
□悲しみの果て
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『・・っ・・ひろ・・』
「・・さまっ!・・ジェジュン様っ!」
『・・っ・・行くなっ!・・っ・・行くなっ・・』
「ジェジュン様っ!ジェジュン様っ!」
・
・
JJ「・・ヨンス」
ヨンス「大丈夫ですか?ジェジュン様」
JJ「また・・うなされてた?」
Y「はい・・。朝食の用意が出来ております」
JJ「すぐ起きるよ」
*
広い家に、俺と執事のヨンス
そしてメイドたち。
両親は外国で、世界を相手に仕事をしている。
世間では名の知れたキムグループの、俺は一人息子。
26歳の俺は、毎日何もせず
ただ、この広い部屋で窓の外を見ていいるだけ
JJ「おはよう」
メイド達『おはようございます。ジェジュン様』
Y「ジェジュン様にお水を」
メイド「はい」
広いダイニングテーブルに
俺一人分の朝食
ヨンスとメイド達に見られながら、俺は食事を始める
JJ「フルーツだけでいい」
Y「ヨーグルトもご一緒に」
JJ「遠慮するよ」
Y「・・はい」
・
・
食事を終えると、部屋に戻り
窓際で本を読むのが日課だ。
今日は・・・日本の恋愛小説
ひろの好きだった・・・ハッピーエンドの物語
*
「ジェジュン?」
JJ「なに?」
「ジェジュンはいつも難しい本を読んでいるのね?」
JJ「っは(笑)本はね、色々勉強になるから」
「ふ〜ん・・。ねっ!コレ」
JJ「ん?」
・
日本の大学に入学した俺は、大学でひろと出会った。
中庭で、長い髪が風に揺れているひろを初めて見た時
僕は『恋に落ちる』ということを初めて知った。
女の子たちは、数人でいることが珍しくないのに
ひろはいつも一人だった。
だからって寂しそうでもなく、暗くもなく。
なんだかいつも楽しそうで、花を見て微笑んでいたり
トンボを追いかけていたり(笑)
一人の時間を楽しんでいるようだったんだ。
JJ「あの・・」
「っえ?」
JJ「隣り、良いですか?」
「どうぞ♪」
学食でひろを見つけて、すぐに隣りに座った。
JJ「僕は、キム・ジェジュンといいます」
「あぁ^^韓国?の人?」
JJ「あっは(笑)はい」
「日本語、上手ね♪」
JJ「あっは///」
それが、僕たちの出会いだった。