BLシリーズの小部屋

□もり&聖シリーズ 大好きな人
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「もり、喉乾いた。ここ入ろう」
「は〜〜い♪」


デート♪
デート♪
聖ちゃんとデート♪♪

実際には、デートって言っても最寄りの駅前まで聖ちゃんの本探しに付き合って、くっついて来ただけだけど。

3軒書店を回って、やっと入手した本を手に、もう帰るだけだけど……途中こ洒落た(ってもチェーン店)コーヒー専門店の前で、聖ちゃんが足を止めた。


「んっ……おまえコーヒー嫌いだっけ?」
「いい!大丈夫っす。俺水でもなんでもいいから!!」
「あ、そぅ?」


カフェだよカッフェ!
これこそデートの王道って感じじゃん?
本人でさえ忘れてるっぽいけど、俺達付き合ってんだもん。
えっちな事だってしちゃってるしぃ。

たまにはデート、したいじゃんvv








アイスコーヒーと抹茶オレをカウンターで受け取り、俺達は窓際のお日様が燦々と降り注ぐ、いい感じの席に向かい合って座った。

はぁ〜〜天然の光を浴びた聖ちゃんは、やっぱ飛び切り綺麗だ。
夜、薄暗い部屋で妖艶に笑う聖ちゃんも、綺麗だけど……

やっべぇ。また想像しちゃった。


「おい、もり!!なんかおまえスケベったらしい顔してねぇ?」
「いやいや〜〜普段通りだよ」
「またヤラシイ事考えてんじゃねーよな?」
「もぉ〜〜いくら俺でも四六時中聖ちゃんの裸想像したりしないよ」
「………裸、って…」
「あっ……例えばね。例えば」


あくまでも例え話。
聖ちゃんがベッドの上、裸でカモォ〜〜ンポーズとって、その後ムフフな事一杯一杯して、あんな声もこんな声も聞いて、まだ余韻の残る色っぽい顔で、『もり……良かったよ……』なんて、俺だっていつも想像してる訳じゃない。


「あ゛っ……」
「どうかした?」
「煙草切れてた。煙草ねえと、コーヒー飲んでも美味くないよなぁ……コンビニすぐ近くにあったしなぁ……買って来っかなぁ……」


上目使いに大きな独り言を言われ、俺は苦笑した。
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