BLシリーズの小部屋
□もり&聖シリーズ あの月に願う
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夏の聖ちゃんは、犯罪です。
ノースリーブの抉れた袖口から伸びた白い腕……
暑さのせいでうっすら桜色に染まった頬……
あぁ……頼むから、襟元のボタン3つも外すのやめて下さい。
鎖骨はおろか、その下のチ○ビ(自主規制中)まで見えそうだよ。
「あづい〜〜」
聖ちゃんはそんな俺の気持ちを知る筈もなく、ベッドの上にドサッと倒れ込んだ。
唯一の救いは足首まで覆われたジーンズだ。EDWIN様様。
これがハーフパンツなんか履かれた日には、間違いなく鼻血吹いてるよ、俺。
「ねぇ……聖ちゃん?」
「あー?」
「もぅ……1週間もご無沙汰だよね?……そろそろ俺……限界なんだけど……しよ?」
しよ……てか、頼むからさせて下さい。
健全な10代ですから、もうパンパンだよ。
拝む勢いで聖ちゃんを見ると、彼はシレーッと微笑を浮かべていた。
「そんな顔もね、メタメタ綺麗だよ。でもさ……なんかもの凄く意地悪な事言われそうな、ヤな予感がするんだけど……」
何気なく隣りに座り、聖ちゃんの肩に手を掛けた途端、手の甲を思いっきり遠慮なしにつねられ……本気で泣きそうになる。
「……痛いよ」
「当たり前だ。痛くしてんだから」
そんな厳しい事言わないでよ……だめだ、哀しい。
「俺……聖ちゃんが欲しいよ……ダメ?」
「ダーメ!!この暑いのに、んな事出来っか」
「シャワー浴びれば良くない?……クーラーの設定温度下げれば涼しくなるし……」
聖ちゃんの部屋には立派なクーラーが着いている。
なのに、外は33度を優に越えている今でも、設定温度は27度だよ。そんなの気休めにさえならない。
「俺はクーラーが苦手なんだよ!!文句あんなら出てけ!」
ギロリと形のいい瞳に睨まれ、一瞬息を飲む。
怒ってる聖ちゃんって、妙に色っぽいんだよなぁ。
ゾクッとしちゃうvvな〜〜んて呑気に考えてる場合じゃないや。