短編
□嘘
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「ねえ、」
俺の想い人が話しかけてくる。
「ボッスンって、ど、どんなタイプの人が好きなのかな…」
『明るくて、思いやりがある人なんじゃないか?』
君のような。
「ふ、ふーん…」
沈黙が続き、
「ボッスンは、好きな人がいるのかな…?」
『ボッスンは、お前の事が好きだと思うぞ。』
「えっ…うそ…」
嬉しそうに頬を染める君。
『お似合いだと思うがな。告白、してみればどうだ?』
違うんだ
「そ、そうかな…ちょっと頑張ってみようかな!」
やめてくれ
俺は、恋はしてはいけないから
できないから
俺は初めて、
君に嘘をついてしまった。