小説1

□辿りついた世界
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「…花。梨花。梨花!」

ふと目が覚めた。
目の前には、羽入がいた。

「…羽入、今日は何年何月何日?」

「昭和58年7月1日なのです」

「本当に?間違いない?」

なんせ おっちょこちょいの羽入だから、本当にそれであっているのか不安だった。

「あうあう、梨花ってば〜。いくら僕だからって 疑い過ぎなのですよ。」

疑い…

「…ねぇ羽入。私達は 本当にあの地獄から抜け出せたの?」

「梨花、覚えているでしょう?誰一人欠けることなく、みんなで協力して 運命に打ち勝ったのです。」

「でも、いまだに信じられないわ。本当に本当?」
「梨花ぁ〜?羽入さ〜ん?朝ごはんが出来ましてよ?」

「あうあう〜
沙都子の作るお料理は絶品なのですぅ

「ほらほら梨花も、早く来ないと二人で食べてしまいますわよ〜」

「あ…。」
沙都子がいる…。 この世界は本当に幸せなのね…。

「梨花ぁ〜!」
「みぃ、そんなに食べたら二人ともポッコリにゃーにゃ〜なのですよー」

「三人とも、おっはよ〜」

みんなの元気な声が聞こえる。

私はもう 時の魔女なんかじゃないんだ!

「おはようございますなのですよ!」



end

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