BL

□月と獣
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俺はお前を愛し縛り他の誰1人として眼中にいれたくないんだと、

気づいたのは、実は割と最近だった。





月と獣




羽貴と俺は、いわゆる幼なじみだ。
記憶の最初は羽貴と二人きりで遊んでいて、他の誰にも俺たちの間を邪魔されることはなかったあの頃。俺が一番幸せだった時。
物心ついてからしばらくは、そんな状態のまま朝から晩までずっと一緒だった。
でも、幼稚園に入ってからはそうもいかなくなった。
俺と羽貴が何かしていると、必ずと言っていいくらい誰かが他の遊びに誘ってくる。今もだ。
すでに羽貴に対する感情が“愛”だとわかっていた俺はそいつらがうっとうしくて仕方なく、いつも無視している。
ーーーもっとも、羽貴は優しいから俺にみんなと仲良くしろって言うから、羽貴の前ではある程度乗るけど。
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