ノーマル・カプなし

□たましいのやどるばしょ
2ページ/2ページ

そう、必要とされない私が必要とされて、嬉しかったから大抵のことは許してしまう。利用されていても構わないとさえ思うくらいには、私も彼女に依存していた。
今の恋人と丁度同じくらいの依存度。
どろどろに甘やかして、全てを肯定して、それだけで二人とも面白いくらいあっさりと転がり落ちてくれた・・・それが嬉しい。
孤高のひとを2人も手に入れて、2人が争っているのを見て私は堪らなく愉悦を感じる。感じてしまう。もっと、足りない、いっぱい求めてほしい。グチャグチャに傷つけ合った後は癒やして、慰めて、甘やかして、いつかは終わるループをひたすら回す。
意識的に恋人と親友のこころの中で一番柔らかい場所を握っているけれど、きっといつか、握りつぶしてしまう。たましいのやどるばしょなんて顧みずに。
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ