短編2

□理由
3ページ/3ページ

誰かの心に届くように。



俺はここにいるんだって、叫ぶみたいに。



「あの…俺のグループ、文化祭でライブできることになったんです。



良かったら聞きに来てくれませんか?」



霧野さんは、オレンジ色の笑顔で言った。



「ああ、もちろん。」



寂しそうに、今日も夕日は沈むんだ。



俺はどうして、軽音部に入ったんだっけ。



それだけは思い出せないまま、たけど後悔はない毎日を、



この人の隣で送って行きたい。



それだけなんだ。

fin.
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ