短編

□陰
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「お前らなんかいなくなればいいんだ!」



雷門中に乗り込んできた万能坂中の光良夜桜が、そう喚いた。



たどたどしい怒鳴り声の内容を少しづつ整理すると、つまりは天河原中に在籍していたシードの隼総英聖が失踪したらしい。



光良が推測するには、おそらくフィフスの本部で罰を受けているんだろうと。



「・・・何故、隼総が罰を受けるんだ。」



「そんな事も知らないで革命なんてほざいてたわけ、お前ら全員馬鹿じゃないの!?



雷門が勝ったってことは天河原中だって勝敗指示を破ったことになるだろ!



俺たちだってそうだ、いつ呼び出されるか分からないんだよ!



隼総に勝敗指示を破らせたのはお前らだ!



お前らは知ってんのか、フィフスを裏切ったシードがどうなるのか。



知るわけないよな、俺たちだって知らないのに。」



考えていなかった、なんて言っても許されないのは分かっている。



ただ、俺たちが他人を傷つけたことは、揺るぎない事実のようだった。
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