短編
□その愛に受けて立つ
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「なあ、月島。」
「何だ、・・・っ!?」
これは、まあ俗に言う押し倒された体勢か。
「俺、お前のこと好きなんだけど。」
「は!?」
嫌がらせ決定。
いやそれどころではない、重い。
しかもこいつの言った言葉の意味が今一つわからない。
好き?こいつが、俺を?
俺だって嫌いではない。
しかしその「好き」が指し示す意味合いによってはとんでもない発言だ。
「あ、ラヴのほうな。」
「ふざけるな!」
男色家を見たのは初めてなのでどうにも反応が追いつかない。
しかし本能のどこかで貞操の危機を感じずにはいられないのも事実。
「降りろ、重い!」
「重いなんて酷いこと言うんだな。」
乙女か。口には出さないがそう思った。