壬生狼と過ごした2217日

□野郎共の出陣
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急いで着替えを終え中庭に行くと、皆はすでに屯所の門へとゾロゾロ移動を始めていた。
警備、という名目のわりには半数が槍を片手に。
そして隊服姿に鉢金というビシッとキメた姿だ。

もしかしたら何かが大きく動くのかもしれないな…

そんなことが容易に想像できたほど、いつもの壬生浪士組の雰囲気とは違っていた。
まわりを見渡すと、あの芹沢さんでさえ凛とした佇まいを見せている。

とりあえず…歳さんは……

隊士たちの間をすり抜けて行くと、最前列、緊張した面持ちの近藤さんの隣にその姿を見付けた。

やばい…
遠巻きに見てもカッコイイじゃないか…/////
まわりの隊士たちはより一際異彩を放っている、なんて、これじゃ本当、好きみたいじゃん…////


「おぅ。来たか」


そんな私の心中を知ってか知らずか、当の色男は私の姿を見つけると片手を軽くあげた。
小走りで近くまで行くと、近藤さんの他に総司くんも側で笑みを浮かべているのがわかる。


「総司くん!おはよう!」

「おはようございます。こんな朝早くに、見送りありがとうございます」


律儀にお辞儀をする総司くん。
なんだかその姿が微笑ましくて、つい笑みが零れた。



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