short
□かみさま
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目が覚めると、そこは部室のベンチの上だった。
「あ、仁王くん!目覚めましたね、気分はどうですか?」
「あたまが・・・くらくらする。」
正直に答えれば、柳生はまだ横になっていたほうがよさそうですね、と言って起き上がろうとしていた俺の頭を再び押し戻した。
「おれ、ゆきむらのチョップで・・・」
ああ、まだ寝起きで舌がうまく回らない。
気絶したんじゃっけ、と続けると柳生はぷるぷると首を振った。
「軽い熱射病だったみたいですよ。」
そうか、あのおかしな思考も熱のせいか。
柳生は気付けなくてごめんなさい、と謝った。
何にも悪くないのになー。
「ええよ、柳生は悪くない。
でももし柳生の気持ちが晴れないのなら、俺に柳生の ピーー を飲ませてくんしゃい」
意地悪く言えば、柳生の顔は真っ赤になった。
どうやら柳生も熱にやられたらしい。
end.
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あとがき