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□ひるごはん
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ど う し て こ う な っ た 。


千歳の心情を表すのにはこの一言で十分だった。




さかのぼること数日。
ある日の昼休み、午前中の授業を全てサボり、校舎裏の木陰で昼寝をしていた千歳は運悪く白石に見つかってしまった。

「ちーとーせー・・・!お前、またサボったんか!!ちゃんと授業出りって何遍も言うてるやろ!!」


「すまんばい白石、でもこんな暖かい日に昼寝せんのは勿体なか。」


そういう問題ちゃうやろ、と半ば諦めながら千歳を見ると、
千歳の視線は白石の持っている弁当箱に注がれていた。

どうやらお腹を空かせているらしい。


「千歳、昼飯は?」

「クラッシュタイプの蒟○畑ばい。」


「は!?そんなん飯ちゃうわ!OLかっ!!
育ち盛りの男子なんやからちゃんとしたもん食わんと倒れるで!
しゃーない、今度俺が栄養満点の飯作っちゃる!」


覚悟しぃや、なんてにやりと言われてしまえば断れるわけもなく、週末の昼、そう、現在に至るのだ。
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