第61〜90話
□残念な脳ミソ
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さんざん悩んだ末､大宮は相沢に向けて初球のサインを出した｡それに対し相沢は軽く頷きセットポジションからの投球に入る｡
相沢｢…!!｣
ｶﾞﾊﾞｯ…
暁｢よっしゃ…!!｣
ﾀｯﾀｯﾀｯ…!!
『走ったァア!!一塁ランナーの暁!!守備バッテリーから秋山に対する初球でいきなり盗塁に出たァア!!』
相沢｢くっ…!?｣
…ﾋﾞｭﾝ!!
相沢は暁の走り出す瞬間を横目で確認しながらも大宮に向かって初球を投げた｡
一条｢小山!!セカンドカバー!!｣
小山｢おうっ!!｣
初球は内角高めのストレート…大宮はランナーの盗塁を警戒しての高めストレートを要求したのだった｡
だが､その内めのコースという選択が仇となる｡
なつみ｢ラッキーッ!!｣
大宮｢(や…られたァ!?)｣
暁の盗塁を見計らい､待ってましたとばかりにバッターのなつみはバントの体制にはいった｡
ｺﾂﾝｯ…
『ここで送りバントォ!!初回から堅実にチャンスを広げてきた流奈様ファンクラブ!!ギャンブルを好まずあえて大量得点より確実な一点を狙う確実性!!』
暁｢ナイスバントやァ!!なつみちゃん!!｣
なつみ｢アハハハハ!!大成功!!｣
とてもメインポジションがピッチャーとは思えないほど卓越したバント技術｡なつみは内角高めのストレートをいともカンタンに三遊間へと転がした｡