第61〜90話
□流れを変えろ!!
4ﾍﾟｰｼﾞ/7ﾍﾟｰｼﾞ
小山｢っしゃー!!｣
瀬戸内｢………｣
大宮｢よし､なんとか暁の出塁はまのがれた…｡このままのペースでいこう｣
マウンドでボーッと突っ立っている渉に話しかけながら大宮は肩を叩いた｡
………
【三塁側ベンチ】
暁｢………｣
武内｢どうでしたか暁さん？瀬戸内くんの放った球を打った感触は｣
暁｢どうもこうもあらへん…めちゃくちゃの一言ですわ｣
武内｢めちゃくちゃ…？｣
暁はかぶっていたヘルメットを外すと､ベンチに腰かけた｡
暁｢フォームやストレートはなかなかサマになってるんやけど…コントロールがめちゃくちゃの一言ですわ｡さっきのストレートも大宮先輩のミットは低めにかまえとったみたいやけど実際にボールが来たのは高め｣
武内｢つまりキャッチャーの要求とはまったく違うコースに投げていたというわけですね｣
暁｢せやからビックリしてドン詰まりになってもうた…不覚やったわ｣
武内｢でも収獲はありました｣
暁｢…？｣
武内｢コントロールが定まらないのなら変化球は無い…そういう事です｡もともと変化球は直球に比べてもコントロールするのが難しい球種が多いですし､ましてや三ヶ月で習得できる球なんて存在しません｣
暁｢!?なら狙い球をストレートだけに絞れば…｣