第61〜90話

□吸収する天才
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大宮「必ず打たなければならないその時が来るまであえてバッティングを封印し…チャンスの場面での一打席に賭けさせたわけか!?」


一条「それはちょっと違うわ…試合前に言ったように瀬戸内は初回の一打席で出塁させるためだけに一番打者っていうオーダーにしたのよ?だから本当なら初回が終わった時点で瀬戸内の仕事は終わりのつもりだったの」


大宮「それじゃあ、ま…まさか!?」


一条「ご明察のとうりよ…わたしも気がついたのはついさっきだったの。…つまり瀬戸内は前からの2打席とこの打席の2球で秋山なつみのタイミングを完全に把握し打った。最初の対決で引っ張りの大ファールを思い出せば答えを導くのはカンタンだったわ」


大宮「だとしたら…完全に生徒会チームのピッチャーを攻略した今の瀬戸内は…」


一条「フフフ…本当に味方でよかったわ。こんな恐ろしいバッターを敵に回しちゃった生徒会の奴等が哀れに思えてくる」


大宮「まさに瀬戸内さまさまだな…」



………



武内「…瀬戸内くんのホームランはそういうわけです。つまり秋山さんに対する唯一の天敵というのは最初の2打席までで、後の3打席目からは目が完全に馴れて耐性がつき真芯でとらえられたというわけです」
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