第61〜90話
□意外な同盟
2ページ/7ページ
瀬戸内「………」
大宮「頼む…武内。瀬戸内のケガが理事長や職員にはバレさないでくれ…こんな右膝のことを知られたら間違いなく如月学園野球部が公式大会へ出場することは認められなくなる」
武内「大宮くん…」
大宮「オレやお前たちにとっては今年が最後で最後の大会なんだ…ぜったいに出て…勝ちたい。頼む武内…この通りだ」
大宮は武内の前で足を揃え、深々と頭を下げた。
武内「………」
大宮「………」
武内「…大丈夫です。ボクらは先生や理事長にこのことを言うつもりは…最初からありませんでしたから」
大宮「…!?」
朝風「私たちにだってこの一年間…ずっと生徒会の活動をしてやっと大会に出る権利を掴みかけたのよ?自分からみすみすその時間を無駄にするほど脳ミソプリンじゃないわ」
大宮「武内…朝風…」
武内「さっき理事長から連絡が入りました…『皆さんの成長ぶりをしっかりと拝見させていただきました…如月学園高校野球部を正式に公式戦へ出場することを認めます』…そう書かれた理事長の印鑑付きの手紙が一塁側のベンチに置かれていましたよ」
河原「(いつの間に…)」
小山「(ていうか何でオレらは気がつかなったのにコイツらがブルーブレイスのベンチに入って手紙を見つけてんだよ…)」