第61〜90話

□途中下車
3ページ/7ページ

気合いを入れると再びブルペン組のメンバーは投げ込みを始めた。

…一方、試合で2発の柵越えを放ったものの如月学園野球部メンバーの中でただ1人だけ負傷してしまった渉。
野球部の監督となった高橋泉に連れられ、ある場所に向かっていた。




【東名高速道路下り】



高橋「………」


瀬戸内「………」



どこから持ってきたのだろうか…高橋の運転する赤い軽自動車に乗せられ高速道路を突っ走っていた。



高橋「…瀬戸内」


瀬戸内「…?」



助手席に座りながら窓の外を眺めていた渉に、ふと車を運転しながら高橋が話しかけてきた。



高橋「右膝のヒビの話だけどね…」


瀬戸内「…知らん」


高橋「今から行く場所は…関西にある大きな病院。アタシの知り合いが医者やってるんだけど、アンタの骨の治療に役立てばと思ってね」


瀬戸内「…私には関係ない」




渉は右膝のケガの話を誰かに他言することを一条や武内に止められているため、高橋の問いかけにはマトモに答えようとはしなかった。




高橋「(ダラダラしてる見た目からは想像できないくらいガンコね…)…まぁいいわ」


瀬戸内「………」


高橋「そうそう…あと…」


瀬戸内「…(ー_ー )」




高橋は二言目を言う前に少し表情を半笑いに変えながら、渉に向かってとんでもない言葉を放ってきた。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ