総悟受
□ごめん、愛してる
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なぁ、総悟。ごめんな。ほんと、ごめん。別にな、浮気とかじゃないんだ。
俺が好きなのはお前だけだし。
…いや、ただの言い訳か。
ごめん。でも、言い訳でもこれは言わせてくれ。
愛してる。
誰より何より、お前だけを。
ごめんな、総悟。ごめん
景色が霞む中、土方さんの顔ははっきり見えた気がした。そんな、泣きそうな顔しないで。
大丈夫、俺は自分で死をえらんだんです。そんな、後悔なんか。
ふと、涙が溢れた。
なんで、アンタは。
涙が、とまらなくて。
アンタが、あの眼鏡とキスしてるのをみて。アンタを責め立てた。アンタの言い分なんてきかずに別れを告げた。
悔しくて。
悲しくて。
淋しくて。
それでもやっぱりアンタが好きで。
頭にはもう、死ぬという選択肢しかなくて。あぁ、なんて俺はバカなんだ。
ごめん、なさい。ごめん、ごめんなさい土方さん。
俺も、アンタを愛してる。
「そ、ごっ」
血の味しかしない口を、微かに動かした。笑えてるかな、笑えてたら、いいな。
ね、土方さん。ごめんね、愛してる
<ごめん、愛してる。>